プールに液体窒素を撒いて酸素欠乏
メキシコの事件で日本のマスコミ報道があったかわからないのですが、演出のためプールに液体窒素を大量投入するという信じがたい行為による酸欠事故(意識不明の重体1名、回復8名)がありました。2013年6月15日(土)のことのようです。
- ロシアの声(日本語)
「8人が火傷を負い」「酸素が急激に燃焼するため」とあるのは誤りです。
- Mail(イギリスの新聞、英語)
"when the liquid nitrogen came in contact with the water,
the chemical substance reacted with the chlorine and formed a toxic cloud"
(窒素が塩素と反応して有毒煙発生)とありますが、そんなことはなく酸欠です。
- Mirror(イギリスの新聞、英語)
こちらにも "the liquid nitrogen reacted dangerously with the chlorine" とありますが誤りです。
- youtubeに動画がたくさんあり、メキシコのTVニュースもありました。(スペイン語)
インタビューで女性が「気分悪くも何も感じず、ただ意識を失った」と答えています。
酸欠だけでなく水没して溺れ、真っ白なため発見が遅れた、なんてことがあっても不思議ありません。助けにプールへ入って行く人がいますが、巻き込まれる危険性も大です。また、屋外プールだったようですが、室内プールなら充満してさらに被害が出ていたかもしれません。
2013年6月21日作成
お問い合わせ:技術職員 宗本(むねもと)
内線8954 hisa@eve.u-ryukyu.ac.jp
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